休職中の退職でも「継続給付」は受けられる
健康保険法に基づき、退職後も引き続き傷病手当金を受給できる制度を「継続給付」と呼びます。
休職期間満了が迫っている場合や、職場環境への復帰が難しいと判断した場合は、無理に復職せず休職のまま退職しても問題ありません。
退職後も傷病手当金の受給を続けるためには、以下の2条件を退職日時点で満たしている必要があります。
- 被保険者期間が継続して1年以上あること
退職日までに、健康保険(任意継続期間を除く)の被保険者期間が継続して1年以上ある必要があります。
転職直後で1年未満の場合は、残念ながら継続給付は受けられません。 - 退職日に「受給中」または「受給できる状態」であること
退職日において、すでに傷病手当金を受けているか、受けるための条件(3日間の待期期間を完了し、労務不能であること)を満たしている必要があります。
失敗しないための「退職日」の過ごし方
最も注意すべきは、「退職日に仕事をしてはいけない」という点です。
退職日に挨拶や備品の返却のために出勤し、少しでも業務を行ってしまうと、その日は「労務可能(働ける状態)」であったとみなされます。
たとえ1時間であっても、退職日に賃金が発生する労働を行うと、「退職日に受給中であること」という条件が崩れ、翌日以降の受給資格が完全に消滅します。
- 正しい対応: 退職日は必ず欠勤(または休職状態)を維持すること。
- 注意点: 備品の返却などは郵送で行うか、退職日より前、あるいは退職日の翌日以降に設定してください。
退職タイミングの最適解|月末か、それ以外か
退職日をいつにするかは、社会保険料の負担に影響します。
通常、社会保険料は「月末」に在籍している場合にその月分が発生します。
- 月末退職(例:3月31日): 3月分の社会保険料が会社から給与天引き(または請求)されます。
- 月末の前日退職(例:3月30日): 3月分の社会保険料は発生しません(国民健康保険に自身で加入)。
ただし、傷病手当金の受給期間(最長1年6ヶ月)を考慮すると、数日の差で受給総額が変わることもあります。どちらが有利かは、個人の標準報酬月額や残りの受給可能期間によって異なるため、慎重なシミュレーションが必要です。
傷病手当金から失業保険への切り替え
傷病手当金は「働けない期間」の保障ですが、回復した後は「失業保険(基本手当)」に切り替えることが可能です。
- 受給期間の延長: 退職後すぐに働けない場合は、失業保険の受給期間を延長(最大3年)する手続きをハローワークで行います。
- 回復後の申請: 医師から「就労可能」の診断が出た段階で、延長を解除し、失業保険の受給を開始します。
これらの切り替え対応を行うことで、病気療養中から再就職活動中まで、長期間の経済的サポートを受けることができます。
確実に受給を進めるためのサポート
休職中の退職手続きは、会社との心理的な距離もあり、想像以上にストレスがかかるものです。
特に「継続給付」の手続きは、書類の書き方一つで不支給になるリスクを孕んでいます。
- 「退職日をいつに設定するのが自分にとって一番得なのか」
- 「会社にどう伝えれば、スムーズに継続給付の手続きをしてもらえるか」
- 「診断書の期間設定をどうすればいいか」
退職ステーションでは、適応障害やうつ病などで休職中の方の退職を、数多くサポートしてきました。
確実に受給できるように申請を進めたい方は、当社の電話無料相談をぜひご活用ください。
あなたの権利を守り、退職後も安心して治療に専念できる環境を整えるお手伝いをいたします。

